今現在、視力回復の研究はどこまで進んでいるの?

文部科学省の2013年度学校保健統計調査によると、裸眼視力1.0未満の高校生の割合は65.8%だそうです。 毎回調査のたびに過去最高を記録しているそうで、70%の大台もまもなくってところでしょうね。

視力は遺伝のケースもあるんですが、祖父母の時代の日本人がこんなに視力が悪かったということはないので、 やっぱり環境的な要因で日本人の視力はどんどん低下していると考えるのが自然です。

外遊びする子供が減って、ゲームをする子が増えたあたりから裸眼視力1.0未満の子供の数が増えてきたように思いますが、 今は携帯ゲーム機だとかスマホなど昔のゲーム機よりもさらに目との距離が近いので、より目に負担がかかっているということでしょうね。

視力は悪くなったという表現をしますが、正しくは近くを見るために目が適応したというのが正しいです。 人間の目というのは遠くをみるようにできているので、近くに焦点を合わせるというのは苦手で、負担がかかります。

だからこの負担を軽減するために、眼球の形を楕円形に伸ばして対応するんです。目が悪い人って眼球の形が楕円形なんですよ、知ってました?

視力の落ちはじめは単純にピント調節をする毛様体筋が緊張しているので、緊張をほぐしてあげれば視力も回復するんですが、 毛様体筋が硬直したままの状態を放置すると、真性近視に移行して、やがては軸性近視という眼球の変形につながります。

仮性近視は早期発見できれば、点眼薬で治りますが、真性近視になると点眼薬だけでは無理で、いわゆる視力回復トレーニングをして回復する確率というのが50%ぐらいだと思います。 軸性近視になると、視力回復トレーニングでも回復させるのは難しくなります。

屈折度数で視力の良し悪しを判断する

普通、視力はランドルト環という「C」の形をした表がどこまで見えるかで判断しますが、専門的には屈折度数で判断します。 メガネやコンタクトレンズを作るときの度数のことで、「D:ディオプター」で表します。「-3.0D」とかそんな感じです。

強度近視「-6.0D」ともなると、メガネをつくれば瓶底だし、メガネを外せば何もみえないということで、コンタクトレンズがメインになりますが、 そのコンタクトレンズも乾燥やゴロゴロ感が気になるようになり、手入れの面倒さもあって嫌になってくると、何とか裸眼視力取り戻す方法はないの?ということになってきます。

そんなコンタクトレンズの煩わしさを感じていた人の心をかつて掴んでいたのがレーシックという視力矯正の手術だったんですが、 ここ最近になってレーシックの負の側面が明らかになってきて、「やっぱり怖い」という風潮になってきています。

今注目されているiPS細胞にしても、おそらく網膜の治療や角膜の移植といったことには使われるようになると思いますが、視力回復ということには 使われることはないのではないかと思います。というのも近視は病気ではないからです。なので、かりにもしiPS細胞を使った視力回復方法がでてきても、保険は適応されないはずです。

べらぼうに高い治療になるでしょうね。

レーシックの次の技術といわれる「ICL手術」というコンタクトレンズを眼内に埋め込む技術もすでに確立されてますが、 レーシックのように美容外科医が参入しないように条件を厳しくしているそうなので、広く普及するのは難しいと思います。 また価格競争も起こらないので、こちらもやはり手術は高額になるはずです。

ICL手術についてもっと詳しく

眼内に特殊なコンタクトレンズを埋め込む技術のこと。レーシックと違い、何か問題が起きればレンズを取りだせることができるので安全性は高い。 レーシックでは矯正できなかった強度近視の人も視力矯正できる可能性もあり、アメリカ軍が推奨している視力矯正の方法という情報もある。

寝ている間に視力を矯正する視力回復コンタクトレンズ:オサート

テレビで紹介されたことで一躍その名が知れ渡った視力矯正法にオサートがあります。

これは三井メディカルクリニックの三井石根院長が考案したオルソケラトロジーの進化版であり、 従来のオルソケラトロジーではカバーできなかった強度近視も矯正可能にした画期的な技術になります。

オルソケラトロジーもオサートも仕組みは一緒で、特殊なコンタクトレンズを寝ている間に装着することで、角膜表面が凹レンズ形状に型付けされて、 裸眼でいられるほどの視力を得られるというものです。個人差はありますが、視力0.01程度なら1.0ぐらいには回復するみたいです。

レーシックのように角膜を傷つけることもなく、問題があれば止めることもできるので、視力が悪い人にとっては注目の的なんですが、当然、いくつかデメリットも存在します。

毎晩、寝るときにコンタクトレンズを装着する必要がある。

角膜に凹レンズ形状の癖をつけるために毎晩、コンタクトレンズを装着する必要があります。 面倒だから続かない人も当然いますし、し忘れたら次の日に影響が出ます。 また、寝ている間にコンタクトレンズって大丈夫?という不安もあります。

ランニングコストがかかる

オサートは歯の矯正のようにステップを踏んでレンズを変えて、角膜の形を矯正していきます。レンズを交換するたびにお金がかかりますし、 レンズの耐用年数の問題もあるので、視力維持するためのお金がかかるのが辛いかもしれません。

三井メディカルクリニックでしか扱っていない

おそらく一番のデメリットはこれ。東京の港区虎ノ門にある三井メディカルクリニックでしかオサートは行っていないので、施術を受けられる人はかなり限られます。 また、院長の三井石根先生にもしものことがあった場合、どうなるのかが不明という点も不安な点です。

かなり前ですが、オルソケラトロジーの弱点である角膜に癖づけるために毎晩装着しなければいけないという弱点を克服した 「コルネアプラスティー」という視力矯正技術が話題になったことがあります。

これはオルソケラトロジーで癖づけた角膜の形状を特殊な酵素で固定してしまおうという技術のことで、この技術が広まれば、 オルソケラトロジーを毎晩装着する煩わしさやレンズのランニングコストもかからないで済むということで期待されていたんですね。

しかし、話題になっただけで一向に実用化の話が進んでいないのが実情です。

コルネアプラスティーはこのまま消えていく可能性が高いんですが、実はこのコルネアプラスティーと同じ仕組みの視力矯正法をすでに実践しているところがあるんです。 なんとそれも三井メディカルクリニックなんです。三井石根先生がコルネアプラスティーとほぼ同じ技術を考案してしまったんですね。

「オサート・クロスリンキング療法」というらしいんですが、これはオサートの技術に円錐角膜の治療法として用いられるクロスリンキングの技術を組み合わせたもので、 オサートで癖づけた角膜を医療用紫外線とビタミンB2で固めてしまうという技術なんです。

「コルネアプラスティー」が酵素で角膜の形状を固めるのに対して、「オサート・クロスリンキング」療法は紫外線とビタミンB2で角膜の形状を固める。 違いはといえば「オサート・クロスリンキング」療法はすでに治療を受けることが可能だという点です。

すごすぎるぞ!三井石根先生!

視力を根本的に回復させる技術はいまだありませんが、視力矯正ということであれば、前述した「ICL手術」と「オサート・クロスリンキング療法」が今現在、最先端だといえます。 いずれもレーシックより安全で、やり直しが可能というメリットがあり、治療を受けられる医療機関が限られており、費用が高いという共通したデメリットがあります。

最先端の視力矯正技術にかかる費用は?

「ICL手術」は両眼で60万円程度、「オサート・クロスリンキング」は36万円です。(←間違っている可能性あり)いずれも体験談がまったくないので、情報が凄く少ないです。

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